心がはずむハンドメイドに出会えるお店、福井市の「小さなお家shop SunR」

福井に住み始めた時によく通っていた雑貨屋さん。近所にあるということでワクワクしながら通っていました。
福井の雑誌でも時々取り上げられていたので、とても気になっていました。引越しを機に行く機会がなくなっていましたが、取材をきかっけに久しぶりに訪れました。
店主さんが覚えていてくれ、和気あいあいとおしゃべりも楽しみました。作品のラインナップは新しくなっていましたが、温かい雰囲気は今も変わらない素敵な空間です。

福井市の街中にある「小さなお家shop SunR」

「小さなお家shop SunR」はコミュニティバスのすまいるバス春日三丁目バス停から徒歩約1分。バス停を降りて道路を渡り、西に進んで最初の角を左に曲がります。最初の角を右に曲がり住宅街の中へ。
まっすぐ進んでいくと左手に見えてきます。ガラス窓ごしに並ぶ雑貨が見えたら目印。

入り口の向かいにはかわいいイラスト。SunRの雰囲気をぎゅっと詰め込んだようなかわいいデザインです。
駐車場もあるので、車でも行くことができます。福井駅からは車で約6分ほど。福井市の中心に近いとても住みやすい場所にあります。
SunRは住宅街の中にある、自宅を改装したセレクトショップ。県内の作家さんのハンドメイド作品を集めたお店です。
私が福井市に住み始めた時に住んでいた家の近くにあったのがSunR。その頃はお散歩がてら、時々通っていました。車社会の福井の中で、歩いて行けるところにお気に入りの雑貨屋さんがあることが嬉しかったです。

中に入るとアットホームな雰囲気とかわいらしい店主さんがお出迎え。そして、棚いっぱいの作品たち。壁にも足元にも所狭しと並んでいて胸が躍ります。
お店に並んでいる作品は、アクセサリーやインテリア雑貨、布雑貨など様々。
どれも魅力的なものばかりで端から端までいつも何度も見直してしまいます。1回目は見逃してしまったかわいいものが2回目に目に飛び込んでくることもしばしば。
全て県内の作家さんによる手作りのもの。世界にたった一つの作品ばかりです。

作品との出会いを楽しむ、セレクトハンドメイドショップ

私が初めてお店を訪れた時は、子ども雑貨の多いお店でした。スタイやおむつポーチなど子育てに花を添えてくれるものがメイン。ちょうど私も子どもが小学校入学前だったので、欲しいなと思う作品が揃っていたことを覚えています。
今はアクセサリーなどの大人の女性向きの作品が増えています。
10周年を迎えてから、ラインナップも変わってきたそうです。店主さん自身も子育てがひと段落。子どもメインから、自分を楽しむ作品メインに変わってきました。
少し手がこんでいるもの。個性的でオリジナリティがあるものなど、ハンドメイドセレクトショップならではの作品たちです。
「長く使ってもらいたい作品」という店長さんの言葉からは、作家さんと作品それぞれへの想いを感じました。

かわいい作品が多いので、お客さんはほとんど女性かなと思っていました。8割はやはり女性のようですが、2割ほど男性のお客さんもいるそうです。
ハンドメイドつながりで知り合った人や、いつもお気に入りの作品をチェックしてくれている人など。
お客さんは常連さんがやはり多いですが、もちろん誰でもウェルカムのお店です。
一つだけのオリジナル作品なので、誕生日プレゼントなどを探すときにぴったり。
作家さんはハンドメイドのイベントで実際にお会いすることもできます。しかし、イベントは週末に多く、行けないタイミングの方が多いですね。
自分のタイミングで買いに行けるところがSunRのいいところです。

私もお気に入りの作家さんの作品を見つけたので買いました。買い物をするとガチャガチャが一回できるという遊び心も楽しいです。

たくさんの人が、かかわって生まれる空間

SunRは2012年の12月オープン。2024年で12年目に突入しています。
太陽をイメージさせる店名ですが、名前の由来はおじいちゃんのお店から。
元々「サンアール」とカタカナだったところを英語表記にリニューアル。Sunは太陽、Rは「ある」の意味もこめられています。

今集まっている作品は15名ほどの作家さんによるもの。
その作家さんたちとは、ハンドメイドイベントなどを通じて出会ったそうです。
「その作家さんのことが好き」と言うことはもちろん、お互い信頼関係でしっかりと結ばれた作家さんの作品が並んでいます。
長い作家さんはオープンから続いているというので、信頼度の深さが感じられます。

今は作家さんに直接会いに行く人も増えている中で、お客さんと作家さんの間にあるSunRの立ち位置に何度も悩んだという店主さん。
それでも、楽しみにしてくれている常連さんの存在や、ご自身がお客さんと会う「ごほうび」の時間があることで続いてきたそうです。
作家さん、お客さん、店主さん、色んな人のかかわりがある中で生まれているSunRの空間。他では味わえない魅力です。

やりたいこととできることのバランスの中で変わってきたSunR

大学生の時はカフェをしたかったという店主さん。
出産を機に子どものものを手作りしたいと思い、ネットショップをスタート。今もハンドメイドイベントに出店して活躍されています。

家を建てるときに、お店もできるような設計を取り入れ、今のSunRが出来上がりました。
もともと接客が大好きで、作品が出来上がった作品を買ってくれるお客さんの笑顔がごほうびと言う店主さん。
今は年4回ほどハンドメイドイベントに出ています。イベントのために日々製作に集中。それでも、SunRがあることでお客さんとの時間が生まれます。

メインで作っているのはお洋服。今は洋服の製法を極めたいと日々ミシンの前にいるそうです。
お洋服の縫い方は奥が深いそうで、「まだこういう縫い方があるのか…」と日々発見にあふれていると笑顔で話してくれました。布小物よりもずっと丁寧に縫う必要があるというお洋服。着る人をイメージして一点一点を仕上げてくれています。

たくさんオープンすると製作時間が少なくなり、接客にも集中できない。あまり開店していないと、製作だけになってしまってつまらない。と悩んだ末に今は月8回ほどのオープンに落ち着いたそうです。
あまり、たくさんオープンしていないですが、と恐縮していましたが、今の時代らしいライフスタイルです。

SunRはやりたいことを上手に生活に取り入れている場所。自分らしく生きたいと思っている人のお手本になる場所じゃないかなと私は思います。

小さいけど大きな夢が詰まった場所

福井の作家さんに出会えるSunR。街中の小さな雑貨屋さんの中に、福井らしさがぎゅっと詰まっています。
持ち家率も高く、共働きも多い福井では、自分のやりたいことを仕事にしている女性がたくさんいます。

自宅で営むハンドメイドセレクトショップSunRはまさにそんな生き方の一つ。
リピーターもついてきて、10年という節目も超えてきたSunR。

ここに来ると必ずこんなものに出会えるというこだわりでなく、その時その時に興味のあるものを取り入れる。その時その時に合わせて変化していく。その時合ったものを紹介していく。
これからのSunRについてそう語ってくれました。
ハンドメイドのよさは人が見えること。手作りの温かさがあること。出会いがつながっていくこと。

かわいいものだけではなく、その奥にいる人に出会える場所。小さなお店shop SunRにぜひ足を運んでみてくださいね。

小さなお家shop SunR
住所：福井県福井市木田1丁目2505
アクセス：すまいるバス木田・板垣方面行「春日三丁目」から徒歩約1分
各線「福井駅」から徒歩約25分、車で約6分
営業時間：11:00～16:00または10:00～12:00
定休日：不定休（毎月25日頃Instagramに営業日をアップ）