福井県はおそばの栽培が盛んに行われており、おいしいお店もたくさんあります。
そんなおそばを、箸ではなくナイフとフォークで食べるお店が、今回ご紹介する「Rozell(ロゼル)」さんです。
といっても、ナイフとフォークを使って食べるのは麺ではなく、ガレットという料理です。
ガレットはフランスのブルターニュ地方が発祥で、そば粉と塩を水で溶いて、薄く焼いたものです。
「Rozell」さんは県内産のそば粉と豊富な食材を使った、福井市では珍しいガレットとクレープの専門店です。
お店がある福井市の東森田は新しい住宅が多く、ともに立ち並ぶお店はクリーム色の建物で、のぼり旗が目印です。
ランチのガレットは具だくさん
オーナーさんがおひとりで調理とサービスをされている店内は、4人がけのテーブル席が3卓あり、会話を楽しみながら料理を味わう、上品な時間が流れていました。
平日の営業は、ランチタイムのみです。
ガレットは季節の野菜を使ったものの他に、魚系と肉系の3種類から選ぶことができ、サラダとスープとドリンク付きのセットです。さらに、ハーフサイズほどのデザートクレープが追加されたセットもあります。
ランチの内容は、季節や食材の状況によって定期的に具材が変わるそうで、写真を見ながら注文できるので分かりやすいですね。
今回は「季節の野菜のガレット」にしてみました。
はじめにサラダとスープが出てきました。
涼しげな器に、自分では一生つくることはないであろう、おしゃれなサラダ!
スープは、具材が沈んでいて写真ではわかりませんが、きのこと野菜が入っています。
私は箸派ですが、ナイフとフォークももちろん用意されています。
食べ終わる頃に、ガレットが運ばれてきました。
まず全面の野菜に圧倒され、厚めにカットされていることに感激し、次に何から食べようかワクワクします。
10種類の焼き野菜と合わせて、全部で約20種類もの食材を使っているそうです。
福井県産のそば粉、フランス産の塩と、水だけの材料で香ばしく焼かれた生地は、ザラッとした食感が特徴で、よく噛むとちゃんとおそばの味がします。
ランチタイムには、あまりお腹が空いていなかったり、ご飯は済ませてきたのでデザートだけが欲しかったりする方々の声があり、単品も始めるようになったそうです。
単品は、ガレットが1種類でクレープが4種類あります。
選択できるドリンクが限られているセットメニューとは違い、提供している全てのドリンクとの組み合わせが可能です。
本場のフランスでは、ガレットとともにシードルというりんごの発泡酒を組み合わせるのが定番のようで、「Rozell」さんでもシードルを提供しています。
そのほかにワインやビールもありますが、雰囲気だけでも楽しみたい方には、ノンアルコールのビールやハイボールがお勧めです。
もちろん、各種ソフトドリンクもそろっています。
ティータイムのクレープもナイフとフォークで
ティータイムは、土曜日と祝日のみおこなっており、全種類のガレットとクレープを食べられる貴重な時間帯です。
定番のガレットはチーズとハム、きのことベーコンなどを組み合わせたものや、野菜たっぷりのものなど、ヘルシーなおやつとしてぴったりです。
クレープは約7種類あり、チョコレートソースやアップルコンポートがのったものなど、どれもおいしそう。
「柑橘フルーツのクレープ」です。
2色のグレープフルーツが包まれた上にオレンジとグランマルニエ(オレンジのお酒)のソースがかかった、美しく風味豊かな大人のデザートです。
クレープ生地はガレットと対照的で、ほんのりと甘くてもちもち感がありました。
一般的な手持ちのクレープよりも、生地が厚いのが特徴です。
持ち帰れば、わが家はフランス
「Rozell」さんでは、出来立ての持ち帰りや、冷凍ガレットと冷凍クレープの販売もおこなわれています。
店内で食べるものとは、また少し違ったメニュー展開になっています。
ガレットはやや小ぶりで、クレープは普通と小の2サイズから選ぶことができます。
そのぶん値段もおさえられているので、気軽に試してみてはいかがでしょうか。
福井県出身のオーナーさんは、カフェを経営するために県外で勉強していた時に、おいしいガレットと出会い、お店を出すことを決めたそうです。
そんなオーナーさんがつくるガレットは、なんとフランスのブルターニュ地方出身のシェフ直伝です。
ふんだんに使われた福井県産の食材と、おそばの味がするフランス料理、ぜひ味わいに来てください。
Rozell
住所:福井県福井市東森田3丁目116
アクセス:JR北陸本線「森田駅」から徒歩約40分、車で約7分
TEL:0776−92−0425
営業時間:ランチタイム 11:30-14:30(ラストオーダー13:30 )
ティータイム14:30-17:00(土曜日・祝日)
定休日:日曜日、月曜日