お肉やスイーツ、パスタなど、食べ放題にもいろいろありますが、お餅の食べ放題があることはご存知でしょうか。
しかもつきたての熱々です。
お正月に限らず食べるほどのお餅好きな私としては、おとずれない訳にはいきません。
その気になる情報を確かめてきました。
福井市上東郷町にある、もとは民家だったというお店「杵と臼」さんを目指し、県道180号を福井県立図書館から一乗谷朝倉氏遺跡方面に向かいます。
途中にある県道25号を右折して線路を越えると、案内の看板が建っています。
のどかな田園風景が広がるなかを進み、ついたのは立派なお屋敷です。
入口の前に、12台分ほどの駐車場があります。
4種類のお餅を好きなだけどうぞ
食べ放題は、毎週土曜日の11時からはじまります。
玄関をあがって正面の、30席以上はある畳の広間でいただきます。
ここ東郷地区は、おいしいお米が育つ恵まれた環境であり、栽培がさかんにおこなわれています。
そんな東郷で育った、生産者が少ないことから「幻のもち米」と呼ばれているタンチョウもち米のお餅、楽しみです。
セイロで蒸したお米は、とってもいい香り。
そのまま広い玄関で、スタッフの方による餅つきがはじまりました。
どうりで天気に左右されずに、毎週土曜日に食べ放題ができるわけです。
食べ放題の予約をした方は、餅つきを体験できます。
この日はほぼ大人のお客さんで、おひとりのみ体験に参加されましたが、お子さんがいる時はみんながやりたがって、盛り上がるそうです。
つきあがった熱々のお餅は、玄関をあがってすぐ横の台所でおいしそうに姿を変えて、つぎつぎと広間のお客さんに運ばれます。
今回は予約をせずにおとずれたので、残念ながら席に着くことができませんでしたが、食べ放題の他にセットメニューがあるとのことで、そちらにしてみました。
これなら場所を選ばないので、思いがけずお庭を眺めながらのランチタイムです。
おろしもち、あべかわ、海苔巻きの3種類。
食べ放題では、これにお雑煮がついたものが最初に出てきて、その後は好きなものを好きなだけおかわりできます。
お餅のサイズは、一般的な丸餅よりも小さめなので、いろんな種類をかわるがわるおかわりできそうです。
そしてやっぱりつきたては格別です。
噛むほどに、お米そのものがもつ味と風味が口中に広がります。
うれしいことに、別料金で持ち帰りもできます。
平日にもお餅あります
平日は、ランチとカフェの営業をしています。
おとずれた日は、ちょうど広間でイベントがおこなわれていたので、別の部屋に案内していただきました。
4組が入れるこちらの写真の部屋には、年代を感じる家具たちが。
日替わりランチ、今日のメインはおでんです。
おばあちゃんの家に遊びに来たような気分になるお料理と器に、お米はもちろん上東郷米です。
10時から15時まではカフェメニューもあり、福井市和田中「Voyage Blue」さんの手作りスイーツを提供しています。
さらに杵と臼というだけあって、お餅を使った和スイーツのぜんざいも!
自分でやると失敗しそうなので、手出しできない焼き餅。
こんがりと香ばしくて、甘い小豆との相性が絶妙です。
みんなで守る、なくてはならない場所
古き良き日本家屋と、なつかしさを感じるお食事とがマッチしたすてきなお店ですが、民泊施設でもあります。
1人からの利用が可能で、ぜいたくにも1棟まるごと貸し切りできます。
遠く北海道からも、お客さんが泊まりに来るそうです。
その他に、高齢者のための趣味の教室を開催することもあり、生きがいづくりの役割も担っています。
今では地域や観光客のためにひらけた場所になっていますが、しばらくは空き家だったのだそう。
親戚の方も管理しきれなくなってしまったところを、現在のオーナーさんが買い取ったのだそうです。
こんなににぎやかになって、もとの住人の方も喜んでいるんではないだろうかと勝手に想像してしまいます。
こうして大切に受け継いできた場所でいただく食事は、おいしさもひとしおです。
食べ放題でなければ物足りないほど、やみつきになりそうなつきたてのお餅の香りと味を、ぜひ堪能していただきたいです。
杵と臼
住所:福井県福井市上東郷町22-7
アクセス:九頭竜線「足羽駅」から徒歩約20分、車で約3分
TEL:0776-41-8220
営業時間:ランチ 11:00-13:30 (火曜日から金曜日)
カフェ 10:00-15:00(火曜日から金曜日)
土曜日のお餅食べ放題は11:00-12:30 頃まで
日曜日はモーニング8:00-11:00 、ランチ11:00-13:00
定休日:月曜日